生産者情報
アルザスのナチュラルワイン中心地であるコルマール近郊で2017年よりワイン造りを始めた、いわゆる若手生産者ですが、彼らの経験は普通の若手生産者とは括れないものでした。
ワインとは無縁な家庭に育ったオーナーのトマとパートナーのミードリー。トマはパリに生まれ、ワイン造りに進むと決心してからボルドー、エルミタージュ、モンペリエで栽培、醸造、販売の全てを学び、2011年からは数年オーストラリアで修行し、その後アルザスのドメーヌ オステルターグで2016年まで修行しました。
パートナーのミードリーは、ミュールーズで生まれ、10年間パリで国際的なビジネスの勉強と仕事をしていましたが、家族の元へ戻ることを決意し、アルザスで栽培と醸造を学びました。この数年間はマルク クレイデン ヴァイスで修行をし、2017年からトマと共にソイル セラピーを設立。
若い彼らが自らの望むワインを継続して造るために採用したのは、ミクロネゴスというスタイル。アルザスはブルゴーニュ、シャンパーニュと並び、畑が非常に高額で売りに出にくい地域。望む畑が手に入らないのであればと、望むブドウを購入するスタイルでワイン造りを始める事にしました。勿論、自らが納得し厳選した生産者からブドウを購入し、区画や収穫日を選び、栽培や収穫を自ら行っています。更に彼らは自由な考えのワインを少しづつ広げていきたいという考えから、毎年少なくとも1つの新しいキュヴェ(テロワール)を生産するようにしています。
トマがワイン造りで最も大切にしているのは、各キュヴェにリューディーの個性を明確に表現させる事と、忘れ去られてしまった目立たないリューディーにもスポットを当てること。その為、特に注目されがちなグランクリュではなく、アルザス南部の美しい丘陵地帯にある個性的なリューディーに焦点を当てました。
最大の目的は、グランクリュだけでなく、地味だけれども素晴らしいポテンシャルを持つ畑の認知度向上と復興に貢献し、生産者とソムリエの間で、アルザスの偉大なテロワールの豊かさと質的な可能性についての認識を高めることだそうです。
彼らのワインはシュレールやビネールが切り拓いてきたナチュラルワインの自由な考え、自由なワインに、アルザスワインが本来持つトラディショナルな部分をMIXしたアルザスワインの新しいスタイル。新時代の芽吹きを感じられる生産者です。
キュヴェ名は区画の土壌から名付けられました(Muschelkalk=石灰岩のムール貝)。ハットシュタット(Hattstatt)のエルスブール(Elsbourg)地区に位置する古樹の畑。カステルウェグよりも離れた高台に位置します。生産者自身が大切にしている品種で、派手さはないが、個性的なアルザスのテロワールを表現しており、アルザスの良心ともいえる品種であると考えています。淡い麦わら色の外観。フローラルな香りが強く、白~黄色の花を集めた香水の様な香り。逆に凝縮した果実の香りは弱く、柑橘系のスッキリした胸のすくようなスッとした香りに支配されます。味わいは、塩味を感じるようなミネラルのニュアンスが鮮烈で、刺々しい酸のシャープで荒々しい構造をミネラルと程よい果実で丸みを持たせています。フレッシュな柑橘のニュアンスが美しく、エレガントで繊細なフィニッシュが見事な素晴らしいワインです。
容量 |
750ml |
タイプ |
白 |
度数 |
12.5%
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地域
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フランス / アルザス
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生産者 |
ソイル セラピー
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ブドウ品種
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オーセロワ
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その他 |
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*このワインはアルザス型のワインボトルの為、ギフトボックスのご利用ができません。
*写真は現行ヴィンテージと異なる場合がございます。