ドメーヌモス

ドメーヌモス

ドメーヌモスの来日記念のセミナーとパーティーに行ってきました。

夫婦で興したドメーヌを2人の息子が引き継いでいます。2人とも30歳前後と若いのですが、新たなアプローチを取り入れたり、両親の思想を継承しつつも、自分たちの目指す方向性をしっかり持っています。

今回父親はビデオレターでの参加。映像を見守るファミリーの様子からも仲の良いいい雰囲気が伝わってきます。

両親が作っていたワインは葡萄をしっかりと完熟させてから収穫し、骨太で厚みのある、エレガントなワインです。しかし2人の息子が目指すのは糖を残すよりも酸を重視して辛口なエレガントさを求めるワインです。

父親世代はアペラシオンの影響もあり、糖度を数値として検出する事も必要とされました。しかし次世代である彼等は葡萄の熟度を糖度計に頼らずに、自分たちの感覚をベースに決定しているようです。この話を聞くだけでも自然派ワイン造りの大変さ、自然派ワインを取り巻く環境が与える影響などが垣間見れます。

セミナーでは表層と土壌が葡萄に与える影響、
若木は(といっても樹齢19年)土壌の影響は限定的で、テロワールよりも品種の影響がある事。また地中深くまで根を張る高樹齢の葡萄の樹からは、このミネラル分は母岩のシストからきてるという事、つまりモスのテロワールが理解できました。

また夜に行われた来日記念パーティーでは、母親を思いやる息子達の姿が印象的でした。今回のような生産者の来日は、生産者の栽培や醸造哲学を知るだけでなく、その人となりを知る事ができる貴重な機会です。改めてドメーヌモスのワインを知る事ができて本当に勉強になりました。この時期に来日してくれたモスファミリー、また企画してくれたヴァンクゥールの皆さん、ありがとうございました!