【家飲みナチュラルワイン】ワイン古代遺跡〜ロマン溢れるイタリアワイン〜(2025/1/13)#13

【家飲みナチュラルワイン】ワイン古代遺跡〜ロマン溢れるイタリアワイン〜(2025/1/13)#13

2023年6月にイタリアへ行ってきました。イタリア中部から北部を重点的に周りました。これはトスカーナ州を訪問した時の記録です。そのワイナリーはその時点では日本にはまだ未入荷でした。

イタリアワインのインポーターのヴィナイオータさんのイタリア周遊に同行させてもらっていました。あるトスカーナの造り手さんが、紹介したい生産者がいる、とのことでモンタルチーノから車で移動しました。車はどんどん山を登っていき、舗装もまばらな山道で上下左右に車が揺さぶられながら山を登っていきます。イタリアの未舗装の道路、やばいです・・・。車内でもどこかに捕まっていないと、車の天井に頭をぶつけるんじゃないかってレベルです。1時間〜2時間ほど車は進み、山奥というか、人里離れた僻地に辿り着きました。明らかに近隣には誰も住んでいなさそうです。

はっきり言って山奥です。こんなところに葡萄畑があるの?というような木々に包まれた場所でした。車を降りて5〜10分くらい歩いて進むと見えてきました。完全にに人里離れた場所で、周りに一切の科学的な物質が持ち込まれていないのは一目瞭然。その中に葡萄畑がありました。

当然ながら機械が入る余地もありません。そもそもここまでの車でのアクセスも大変だったし、本当に自然のど真ん中でした。これは本当に栽培が大変だろうな・・・。と思いました。こんなところで葡萄を栽培しているなんて本当に尊敬しかありません。

さらにさらに、そこで驚きのものを見せてもらいます。そうです。古代遺跡です。さすがイタリア!!!何百年?何千年??前にワインをここで作っていた痕跡が遺跡として残っているのです!!いや、本当に鳥肌です。イタリアの底力を見ました。凄すぎます、イタリア。

ここに収穫した葡萄を置いていたんだろうな、という少し凹んだ箇所だったり、おそらくはテコの原理か何かで葡萄を圧搾していたであろう跡、また絞ったブドウを流し込んでいただろう跡などが見事にそのまま残っていました。ガイドブックには全く載っていないワイン古代遺跡です。やばすぎます。

この畑を訪問してから約1年半後、ついにこの畑のワインが日本に入荷しました。実はワインの記憶は「美味しかった」こと以外はあんまり覚えていないのですが、ポジティヴなイメージだけは残っていました。そのワイナリーの名前は「レ・ヴィニェッテ」まだ日本に入荷して間もないので、正直知る人ぞ知るワイナリーです。

楽しみにワインを開けましたがやっぱり美味しい。優しく柔らかく品のある味わいです。1年半前は気付きませんでしたが、エチケットに描かれている絵はワイン畑の風景ですね。最初に白(オレンジ)を開けたのですが、美味しかったので、数日後に赤も開けてしまいました。どちらのワインもきちんと日持ちするワインで、2日目以降どんどん味が開いていくタイプのワインです。1日で飲み切らなくていいのも嬉しいし、美味しくなっていくのも尚更嬉しいですね。これを書いている今、約1週間前に開けた白を飲んでいますが、どんどん味わいに深みが増してきて、今はピーチティみたいになっています。

ワインの古代遺跡のごく近くで現代もワイン造りが続けられているなんて・・・。味わいだけではなく、歴史に思いを馳せて楽しめるなんて、本当にワインて面白いな。