イル・パラディーゾ・ディ・マンフレディ / Il Paradiso di Manfredi 2023.6.11

イル・パラディーゾ・ディ・マンフレディ / Il Paradiso di Manfredi 2023.6.11

モンタルチーノは森の間に耕作地があるところ。枝は落とさない。葡萄は上に登る分、根っこも奥まで伸びようと頑張る。摘心もしない。肥料なし、緑肥もなし。人は何もしない、やるとしたら雑草の刈り込みくらい。

2500万年前の土壌で元々海だったところが隆起してできた土地なので、ミネラルが土壌に詰まっている。水は土壌が石がコントロールしてくれる。硬い石がは水を流し、湿気を含む。ヴィンテージの違いは雨量ではなく光量による。使用するのは天然素材の農薬のみで硫黄や銅。

所有しているのは8個の区画で全て東、北東向き。標高は350mくらいで常に太陽の恩恵を得られる場所。全ての区画の葡萄を一緒に作っている。 

除梗機は最新のものを使用している。粒が傷つかない。発酵が自然にゆっくりと進むには、粒が綺麗なのが大事。発酵中はリモンタージュをやるくらい。発酵期間はワインが決める。

発酵はブドウがエネルギーを消化する。セメントの発酵槽を使用している。訪問時(6月)は空っぽ。セメントタンクは理想的。ニュートラルな素材なので、与える事も奪う事もない。また厚みがあるので、外気の影響受けない。葡萄自身がそれ自身の温度で発酵の時間を過ごすことができる。

「酵母が疲れた時に発生する香り」で判断する。

暑い年は葡萄にエネルギーがあるので、発酵層に空間を作って投入する。寒い年はなるべく詰める。フリーランと絞ったものを混ぜて重力に従ってで落とすような仕組みができている。

熟成はスロベニアオーク。木のタンニンを移さない事が大切。トラディショナルなワインを作る事を心掛け、ビオンディサンティが作ったワインをなぞって作る。既に作り方は出来上がっているので、1ミリたりともワインの作り方は変えてない。全てのワインは全く一緒。ロッソ、ブルネロ、リゼルバは熟成期間が違うだけ。

ボトリング後30ヶ月以上は寝かせる。ブルネッロは最低でも10年以上熟成させること本領発揮する。

 

 

ワインは飲んで楽しく、飲んだ後は楽であるべき。「ふわっ」と舞っているように見える澱が時間と共に溶け込み、見えなくなるのはグランヴァンの証。

もし収穫日に娘が40度の発熱、収穫タイミング逃したとする。
でもそれがその年を表す。それがワイン。評価ではない。